自然とその保護
[編集]
湿原の大部分はヨシ-スゲ湿原であるが、ミズゴケ湿原も一部あり、食虫植物のモウセンゴケやコタヌキモが生育する。
また、タンチョウやエゾセンニュウ、ベニマシコなどの多くの鳥類の繁殖地・休息地となっている。
特にタンチョウの夏季繁殖地が湿原を含む道東各地に広がっているが、冬には釧路湿原へ戻ってきて越冬する。
また、日本最大の淡水魚であるイトウ(サケ科)やキタサンショウウオなどの希少な動物も多く、貴重な自然の残る領域である。
釧路湿原の自然保護は、1935年(昭和10年)8月27日に「釧路丹頂鶴繁殖地」として2,700haが国の天然記念物に指定されたことに始まる。
その後1952年(昭和27年)3月29日に「釧路のタンチョウ及びその繁殖地」として特別天然記念物に指定変更され、面積も2,749haに拡大された。
さらに1967年(昭和42年)6月22日に「タンチョウ」を地域を定めない種指定の特別天然記念物に指定変更するとともに、同年7月6日に新たに
「釧路湿原」を天然記念物の「天然保護区域」に指定し、その範囲を5,011.4haとした。
また、1958年(昭和33年)11月1日には、国指定釧路湿原鳥獣保護区(希少鳥獣生息地)に指定されている(面積11,523ha、
うち特別保護地区6,962ha)。1980年にラムサール条約登録地に、1987年に湿原周辺を含む約26,861haが国立公園(釧路湿原国立公園)に
指定されている。現在の釧路湿原一帯は「釧路湿原国立公園」の特別地域に指定されており、開発は厳しく規制されている。
かつては湿原を農地化する試みも行われていたが、現在は湿原の開発よりも保全に目が向けられており、
湿原内では国土交通省や環境省等により「釧路湿原自然再生プロジェクト」による自然再生事業が行われている。
(ウィキペディアより)
(ウィキペディアより)